最近、暑いです。それでも潮は待ってくれません。
みんなの「調査焼け」も日に日に濃さを増しています・・・
●No.36 小櫃川河口干潟調査合宿
大和田・地曵両氏(通称”小櫃組”)による調査に同行しました。
それぞれイボキサゴとテナガツノヤドカリを研究対象としていて、
二人のコンビネーションは貝とヤドカリのように絶妙です!
さて、私は相変わらずヨコエビを拾っています。
彼らの調査は生息密度を知るための「定量調査」です。
一定量の砂を採取してふるいにかけ、残った物の中から巻貝とヤドカリを拾います。
当然のことながら、それ以外の生物も採れるわけで、そこに含まれているヨコエビを拾います。
そうすることで、ヨコエビも定量的に調査でき、生息密度が分かるという仕組みです。
いました。画面中央、丸い背中が・・・
一番多く採れたのが、写真にもあるHaustorioidesという舌を噛みそうな名前のヨコエビです。
ナミノリソコエビ科Dogielinotidaeに属しますが、サーフィンしているところは見たことがない・・・
今度ぜひ、行動観察を実施したいものです。
というわけで、今回のヨコエビはHaustorioides属です。 (*1)
海藻をガシャガシャとやってもたまに採れますが、砂をふるうとかなりの確率で入っています。
大きさは5~10mm弱。
密度を見てみると、波打ち際で少なく、干潟の中ほどで最大となり、
岸にかけて減少していくことが分かりました。
本当に「波に乗る」ところが見えれば、波打ち際で少なくなる理由が分かるかもしれません。
ドロクダ地獄,ナゾヨコエビの件、いまだ先が見えず。
中間発表も近いので、目鼻をつけたいところです。
小川洋
追記
(*1)ナミノリソコエビ Haustorioides japonicus
第1~第2腹側板の後ろが尖ることが特徴ですが、写真では分かりにくいです・・・