Wednesday, August 04, 2010

7/26-27小櫃川河口調査に便乗しました(小川ひ)

ヨコエビの小川です。

最近、暑いです。それでも潮は待ってくれません。
みんなの「調査焼け」も日に日に濃さを増しています・・・


●No.36 小櫃川河口干潟調査合宿
 大和田・地曵両氏(通称”小櫃組”)による調査に同行しました。
 それぞれイボキサゴとテナガツノヤドカリを研究対象としていて、
 二人のコンビネーションは貝とヤドカリのように絶妙です!

 さて、私は相変わらずヨコエビを拾っています。
 彼らの調査は生息密度を知るための「定量調査」です。
 一定量の砂を採取してふるいにかけ、残った物の中から巻貝とヤドカリを拾います。
 当然のことながら、それ以外の生物も採れるわけで、そこに含まれているヨコエビを拾います。 
 そうすることで、ヨコエビも定量的に調査でき、生息密度が分かるという仕組みです。

 いました。画面中央、丸い背中が・・・
 一番多く採れたのが、写真にもあるHaustorioidesという舌を噛みそうな名前のヨコエビです。
 ナミノリソコエビ科Dogielinotidaeに属しますが、サーフィンしているところは見たことがない・・・
 今度ぜひ、行動観察を実施したいものです。

 というわけで、今回のヨコエビはHaustorioides属です。 (*1) 全体的に丸っこい印象のあるヨコエビで、砂に潜って生活しています。
 海藻をガシャガシャとやってもたまに採れますが、砂をふるうとかなりの確率で入っています。
 大きさは5~10mm弱。

 密度を見てみると、波打ち際で少なく、干潟の中ほどで最大となり、
 岸にかけて減少していくことが分かりました。
 本当に「波に乗る」ところが見えれば、波打ち際で少なくなる理由が分かるかもしれません。


ドロクダ地獄,ナゾヨコエビの件、いまだ先が見えず。
中間発表も近いので、目鼻をつけたいところです。

小川洋


追記
(*1)ナミノリソコエビ Haustorioides japonicus
 第1~第2腹側板の後ろが尖ることが特徴ですが、写真では分かりにくいです・・・

異動

久々の投稿です。鏡味です。 東邦大学理学部の湖沼生態学研究室は2018年3月をもって解散することとなりました。 研究室が始まったのが2007年、53名の学生が卒業しました。研究室は学生や研究員の方々の研究・サポートなしにはありえませんでした。今まで本当にありがとうございま...