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Showing posts from May, 2010

若の浦に 

ユハラデス.

5月29日(土),30日(日)で和歌山県の和歌浦干潟に行ってきました.
5月30日に和歌浦での干潟生物調査研修会に参加するためです.


和歌浦の景観(干潟面)

私は日頃,東京湾の干潟が調査現場ですので,確認できるベントス種数は限られるの現状です.
今回初めて東京湾以外の干潟に足を踏み入れたのですが,この和歌浦干潟のベントス多様性には驚かされました.
以下に,東京湾では絶滅してしまったベントス種を紹介します.

イボウミニナ
ヘナタリ
ユウシオガイ

その他にも,初めて見るベントス種が次々に現れ,驚きの連続でした.コゲツノブエ(左)とマルウズラタマキビ(右)
ハクセンシオマネキ

結局,2日間で約15種のベントス種を,この目で初めて見ることができました.
両日とも天候に恵まれ,何ものにも代え難い貴重な経験を致しました.
若の浦に 潮満ち来れば 潟を無み 芦辺をさして 鶴鳴き渡る
                              山部赤人

三番瀬調査記録(5/18,26_小川ひ)

海洋生態学研究室の小川です。

ヨコエビ相の把握を目的として、
日々ヨコエビを獲りまくっています。

最近は生息密度を調べるため、定量調査に手を染めています・・・

ここ1週間ほど三番瀬に通っているので、
その様子をかいつまんでご紹介します。


<18日>
やや風の強い日でした。

ふなばし三番瀬海浜公園の西側、
市川市東浜が今回のフィールドです。

波打ち際でアマモ発見!

沿岸域に生える海草の一種ですが、三番瀬では滅多に見かけません。

とりあえず、不織布のネットに入れてバケツの中で洗い、残ったものを持ち帰って、1株あたりのヨコエビの種構成を見ます。


葉の上に何やら見慣れない奴がいると思ったら・・・

Jassa属の一種と思われます(*1)。


この属は自己初記録!
オスの手(2nd gnathopod)が大きな鎌状になっていて、男ゴコロをくすぐります。焼きが入ったような色彩もステキ。
この1株だけで、219匹も採れました。佃煮にしようかな(笑)

ふと空を見上げると、黒い影が・・・

鳥を見に来られている方によると、ハシボソミズナギドリという種類だそうです。
ミズナギドリの仲間は一度だけ小笠原で見たことがあり、外洋のものだとばかり思っていましたが、風を避けて内湾に入ることもあるらしい・・・



某洋画の如く、頭上をかすめ、集団で乱舞する鳥・・・
迫力に圧倒されました。




<26日>
やはり風がある日。

今度は、砂浜の近くと波打ち際の近くとでアオサを採り、表面のヨコエビを集めます。集めたヨコエビを調べ、場所によって種類に違いがないか調べます。
アオサは、緑のビニールみたいな感じの海藻です(写真は別日の調査時のもの)。「青のり」の一部製品は、これが原料です。


少し歩くと、こんな方に遭遇。


干潟に置き去りにされたハシボソミズナギドリ。乱舞していた内の一羽でしょうか。
こうなってしまっては自力での復帰は難しそうです。
内湾だからといって安心はできないらしい・・・

さて、ヨコエビの方はというと・・・深さによる違いは特に見出せませんでした。
アマモ場から流れ着いたと思っていたJassaもなぜか岸辺のアオサから採れたりしてるし・・・レア感が薄まります。
もっと深いところまで行くか、別の切り口から攻めるか、ちょっと考えます。

小川洋


追記
(*1)フトヒゲカマキリヨコエビ Jassa slatteryi
東京湾各地のサンプルを見直すと、4種ほどのJassa属が見つかりました…

SCOP100 @多摩川河口干潟

M1のはまちゅーです。
遅ればせながら、5月15日に行われたSCOP100についてレポします。

 今回で第5回となる、生物調査SCOP100。
スコップ(SCOP)を使って、100サンプルを目標に定量調査を行いました。
今回も70名ほどが参加されていました。
また、今年10月に行われます「第10回 生物多様性締約国会議(COP10)」
をもじって名付けられてます。さすが風呂田先生ですね!


 さて、今回は大師大橋の近く、大田区側の干潟で調査を行いました。
もっと河口のほうには羽田空港が見えます。
非常に天気がよく、気温もちょうどよくて絶好の調査日よりでした☆

岸と川のちょうど中間あたりが埋まりやすく、
あきらめて長靴を脱いでいた方もいらっしゃいました(写真)。 泥に埋まりながらサンプル採取していました。
久しぶりに泥遊びができて楽しかったですw


そしてこの干潟、
泥に手を入れるとシジミ(ヤマトシジミ)がゴロゴロ出てきます。


 特に川の近くの方が個体数が多かったような。
ホントに掘っても掘ってもシジミです。
皆さんお土産にと沢山とっていましたね。
シジミ好きにはたまらないのではないでしょうか^^
 しかし、これほど多くのシジミがいるのは多摩川河口干潟ぐらいだそう。


ここがなくなったら、
東京湾産のシジミは壊滅的になってしまうかもしれませんね。

私は二枚貝が苦手なので残念ながら味は分かりませんが、
もし召し上がった方がいましたら是非感想をお聞かせくださいませ☆★


浜中智美

三番瀬市民調査に参加しました(小川ひ)

ヨコエビの小川です。
東邦大と県立中央博が共催する「東京湾 三番瀬の生きもの観察会」に参加しました(5/16)。
毎年この時期に開かれている、息の長いイベントです。










貝殻が堆積してできた「貝殻島」。船で渡ります。
足元は全部貝殻なので、ちょっとした非日常空間・・・


堤防を挟んで反対側の干潟がフィールドです。
ちょっとしたヒントを投げかけるだけで、すぐに色々な生き物を見つけてくる子どもたち。
潮干狩りではない形で過ごす干潟での時間ですが、大人の方もとても楽しそうにやっておられました。

そして、某公共放送の取材に応える風呂田教授。
水色の「東邦Tシャツ」が干潟に映えています。
この模様は夕方のニュースで放映されました。






生物は決められた方法に基づいて持ち帰り、何がいるかを調べました。
今年のデータは集計中ですが、今年もかなりの種類を確認できました。
みなさん、おつかれさまでした。

最後に「今回のヨコエビ」。
貝殻島の砂(貝殻の欠片)を掘ると、Melita属(*1)が大量に採れました。
撮影するまでにパーツが取れてしまうのが課題です。

今月はあと3回ほど三番瀬に通って、調査手法を練ります。
小川ひ


追記
(*1)フトメリタヨコエビ Melita rylovae
 三番瀬に多いメリタヨコエビで、大型です。
 肢に縞模様があることが大きな特徴です。

台場の砂浜

こんにちは、藤巻です。
土曜、日曜と仕事の手伝いでお台場海浜公園に行ってきましたので、簡単ですが報告します。


左写真はユビナガホンヤドカリです。
ツメタガイ(?)か何かの殻に入ってました。彼らの宿になる巻き貝の殻がこのあたりに少ないのか、ヤドカリの数も疎らという感じがします。心なしか写真にも寂しげな感じで写っています。あるいは新しい宿を貸してくれと僕に懇願してるのかも知れません。


大潮の日曜日のために砂浜では潮干狩りをする人が多く居ましたが、彼らの目当てのアサリはあまりおらず、いても小さい個体ばかりでした。それよりもわりと多く感じ たのは右写真のバカガイでした。あまり見向きもされていないのか、大きいものがごろごろ転がっていました。



お台場海浜公園は周りを高層マンションやショッピングモールに囲まれた人工海浜ですが、いかにも人工的で生き物の少なそうな見た目よりも生物種は 豊富でした。また近いうち行ってみたいと思います。



(藤巻)

4月分の調査報告(ユハラ)

どうも,ユハラです. 8月31日の絵日記のごとく,遡及的に4月分の調査報告を致します. 私の現場は東京湾内の旧海岸線と埋立地の間に残存する人工水路です.
そして,人工水路内にできた干潟やヨシ原に生息する底生生物の調査を行っております. 4月18日(日)前川,玉前緑地 この日は,市原市内の2カ所の人工水路に調査に行きました. 前日朝は雪の降る日でしたが,今日はそこそこ暖かい春の日でした. 前川の景観写真です.工場脇ですが,ヨシ原と干潟があります. 玉前緑地内水路の景観写真です.国道16号と緩衝緑地の間にあります.

4月19日(月)蔵波川,椎津川袖ケ浦市の蔵波川と市原市の椎津川に行きました.
今日も晴れた穏やかな日でした.
蔵波川の景観写真です.泥干潟とヨシ原があります.画像奥に河口がみえます.
椎津川の景観写真です.ヨシが茂っています.
4月20日(火)新浜湖

行徳近郊緑地特別保全地区内にある新浜湖に行きました.今日は天候に恵まれず,作業途中から雨が降り出してきました.
新浜湖内の調査現場の景観写真です. 養老川河口干潟市原方面へ調査の際に,調査道具を洗うために,必ず立ち寄る場所が養老川河口です.個人的にはとても好きな場所で,15年くらい前から訪れています.京葉臨海工業地域内の石油化学コンビナートが立ち並ぶ中にありますので,刺激臭のする場所です.養老川河口干潟の景観写真.対岸に小さくみえるのは幕張メッセです(4月19日撮影).人工水路内に生息する底生生物京葉臨海工業地域に隣接する人工水路内にこのような巻貝がサラッといます.
一区切りこの4月の調査で,東京湾千葉県側の人工水路の調査は一区切り付きました.今後は,東京湾西岸の東京都,神奈川県側の塩性湿地(ヨシ原など)を伴った人工的な干潟の調査を行っていきます.また,その際はご報告致します.

4/29-30 小櫃川河口調査

海洋生態学研究室の小川洋です。

大和田君たちに便乗して、小櫃川で1泊2日の調査を行いました。
私が何を研究しているのかというと・・・
ヨコエビです。

「エビ」とついていますが、クルマエビとかブラックタイガーとかの一般的なエビの仲間(十脚目)じゃありません。
端脚目ヨコエビ亜目というグループに分類されます。



大部分は左写真(Eogammarus sp.)(*1)のように平べったい体をしていて、横向きに這い回ったりするので「ヨコエビ」と呼ばれているようです。


さて、話を戻します。
29日の小櫃川は曇りがちで、少し寒かったです。
それだけならまだ良かったのですが・・・

風がハンパないです。
奥のほうに、赤茶色い筋が見えると思います。
砂嵐です。
潮が引き、干潟の表面が乾いてきたことで砂が飛びやすくなったようです。
サンプルを採っていると、顔に砂が当たって本当に痛いです。
ちなみに、写っている彼はサンプルの入った袋をひったくられました。

30日。
風は弱くなっていました。
そんなわけで、余裕をもってヨコエビを採れました。
古い漁網を持ち上げると・・・

いるわいるわ・・・
♂の触角に毛があるのが特徴のフサゲモクズ類Hyale sp.(*2)です。

♂が♀を抱えています。

産卵までこうして一緒に過ごすようです。
次の調査も他の学部生に便乗する予定です(笑)
その前に今回のサンプルを処理しないと・・・

 小川ひ


追記
(*1)ポシェットトゲオヨコエビ Eogammarus possjeticus
(*2)フサゲモクズ Hyale barbicornis → Ptilohyale barbicornis